「デスクワーク中に腰が痛くなって仕事に集中できない。」
「特に右側の腰が痛い。」
こんな悩みを抱えていませんか?
このブログでは、右側の腰痛でお困りの方の施術経験をもとに、その原因と解消法をお伝えします。
はじめまして。理学療法士の廣畑です。
先日、腰痛でお悩みの女性の方がいらっしゃいました。
お仕事はテレワークで日ごろからパソコンと向き合う時間が多いとのことでした。
ある日突然、右側に強い腰痛があり仕事に集中できなくなってしまったとのこと。
急に右の腰痛が強くなってしまうと、当然不安になってしまいますよね。
何とかして症状を和らげたいというご様子でした。
この度のブログではデスクワークによる右側の腰痛の原因から、予防法、そして簡単なストレッチまでをご紹介します。
同じような悩みを持つ皆さんの助けになれば幸いです。
右側の腰痛が急激に!デスクワークが引き起こす筋肉の緊張と対策
「急に右だけが痛くなって悪い病気なのかも…」
突然の痛みは誰でも不安になりますよね。
先ほどの方は、症状が出てから心配になり病院を受診しましたが、レントゲンでも特に問題はないと説明を受けたそうです。
「でも、痛みは続いているし、仕事に支障がでているんです…」
しかし、問題はないといわれても痛みが続いてしまっているのはつらいですよね。
実は私もパソコン作業に没頭していまい、右側の腰痛に苦しめられた経験があります。
もしかしたらと思い詳しくお話を伺うと、最近は仕事の依頼が多く、デスクワークの時間はかなり多くなっているようでした。
また施術初日に座っている姿勢をチェックすると体が右に傾いている状態でした。
そして、背骨の右側を指で圧迫すると痛み(圧痛)がありました。
このことから、今回のようにデスクワークで右側だけが腰痛になってしまったのは、筋肉の疲労が主な要因と考えました。
全身の栄養や酸素は血管を通って運ばれますが、筋肉を酷使すると固くなり、血管を圧迫してしまいます。
血液を川の流れに例えると、流れがせき止められると枝や枯葉がたまって水は濁ってしまいますよね。
血管が圧迫されて血の巡りが悪くなることで、筋肉には栄養や酸素が届けられず、疲労物質が溜まって腰痛になってしまうのです。
デスクワークで腰の筋肉が疲労する理由にはデスクの高さが影響して姿勢が崩れてしまうことにあります。
もしデスクの高さが低いままパソコン操作すると体が傾いたり、猫背の姿勢になりやすくなります。
特にマウスは右側で操作することが多くなるので右側に傾き、右腰の筋肉が縮こまって疲労をおこしやすくなります。
多くの方は仕事などに集中すると気づかないうちに姿勢が崩れてしまいがちです。
しかし、気づいたからこそ、改善できるチャンスです。
次の章では腰の筋肉ケアと姿勢改善法を紹介します。
腰痛の原因はデスクの高さだった:右側の腰の筋肉ケアと姿勢改善法
背骨は24個の椎骨(ついこつ)でできていて、腰の部分を腰椎(ようつい)と呼びます。
腰椎は5つあり、周りを腹筋と腰の筋肉で支えられながら、いわば建物の大黒柱の役割を果たしています。
腰椎は前後、捻り、そして左右に動くことができますが、デスクが低い環境で右手でマウスを操作すると、体が右に傾いて肩が下がった姿勢を取りやすくなります。
この姿勢を続けると腰椎も右に傾いて、以下の筋肉が硬くなり、腰痛を引き起こす可能性が高まります。
・腰方形筋(ようほうけいきん)
・腰部多裂筋(ようぶたれつきん)
さらに、体が右に傾いた姿勢では、座っているときに右のお尻で体重を支えることになりやすくなります。
家に例えると、家を支える柱が傾いていると不安定になり倒壊の危険性が高まってしまいますよね。
体も傾いた姿勢で固まってしまうと、立ち座りするときなどちょっとした姿勢の変化でも腰に負担をかけやすくなってしまいます。
これを予防するために、次のことを実践してみてください。
①デスクや椅子の高さを調整する
オフィスコムによれば、「机に手を置いたとき、上腕部分を垂直に下ろしながら、ひじの角度を90度ほど開ける体勢がベストです」とのことです。
体が傾かないようにデスクや椅子の高さを調整しましょう。
(参考: 自動計算アリ! 机と椅子の高さバランスやPC向け環境の選び方 | オフィスのギモン)
②定期的に休憩をとる
30分~1時間に1回は立ち上がって軽く体を動かしましょう。
時々、立ち上がって背伸びをするだけでも効果的です。
③湯船に浸かる
温熱効果と浮力によるリラックス効果、水圧によるマッサージ効果があります。
凝り固まった筋肉の緊張がほぐれ、血の循環がよくなります。
(※医師から入浴に関する指導を受けている場合、その指示に従ってください)
デスクワーク女性の腰痛撃退!自宅でできる簡単ストレッチ5選
日本体育大学のコラムによると、女性の筋肉量は一般的に上半身で男性の50%、下半身は70%といわれているとしています。
(参考: 男性との違いは?女性アスリートに効果的な筋トレの方法 | バズーカ岡田先生の女性のための筋トレ講座 | 日本体育大学 - 女性アスリート競技力向上プロジェクト)
筋力は筋肉量に比例するので、筋肉量が少ない場合は疲労しやすくなります。
しかし、適切なストレッチを行うことで、姿勢をしっかり保ち、疲労しにくい体をつくることができます。
以下に、ご自宅や仕事中でもできる簡単なストレッチをご紹介します。
①深呼吸
・姿勢を正し、ゆっくり深呼吸をします(2~3分間)。
・息を吸うときにお腹を膨らませて、吐くときにお腹を凹まします。
・呼吸に合わせて肩の力を抜き、全身をリラックスさせます。
※基本的にどの姿勢でもできますが、あお向けで行うことで腰周りのストレッチに効果的です。
②背伸び
・両手を上にあげて背伸びをします。
・手をあげた状態で10~20秒保持します。
・この際に力の入れ過ぎには注意してゆっくり行ってください。
※体を起こしたで腰痛がある場合は、あお向けで寝て行うことで負担なく行えます。
③胸張り
・肩甲骨を内側に寄せます。
・肩甲骨を寄せた状態で10秒ほど保持します。
④肩をすくめる
・少し胸を張った状態で両肩をすくめます。
・肩をすくめた際に顎(あご)が上にあがらないようにします。
・すくめた位置で10秒保持します。
・10秒たったらゆっくり肩を下ろします。
⑤タオルを使って横腹ストレッチ
・タオルを肩幅ぐらいの間隔で両手で持ちます。
・両手を上にあげます。
・上げた位置から体を横に倒します。
・倒した位置で10秒保持します
これらのストレッチを痛みに合わせて日常に取り入れてみてください。
また、このブログのことを取り組んでもよくならない時は、他にも原因があるかもしれません。
そんな時は、下記LINEのURLから相談も可能です。
このブログが皆様のお役に立てば幸いです。
(監修 理学療法士 廣畑 駿也)