「寒くなってから肩こりがひどくなった。」
「毎年、冬になると同じ症状になる。」
このようなお悩みはありませんか。
こんにちは。理学療法士の廣畑です。
先日、50代の女性でひどい肩こりにお悩みの方がいらっしゃりました。
最近は特に仕事・家事、さらには母親の介護で忙しくされていたとのことでした。
気温が低下し始めた頃から肩こりの症状が悪化してなかなか治らないことに不安を覚えたそうです。
「いつもの肩こりなら一日ゆっくり休むと良くなっていたのに…」
普段であれば治っていたものが長引いてしまうと色々と不安になってしまうのも仕方ありませんよね。
実際に寒い季節になると同じように肩こりがひどくなる方は多くいらっしゃいます。
このブログでは、寒い季節に多い肩こりに関して原因と改善法を紹介します。
この情報が、同じような悩みを持つ皆さんの助けになれば嬉しいです。
なぜ冬にひどくなる?寒さで悪化する肩こりの原因
肩こりは肩甲骨や首の筋肉が疲れることが主な原因です。
筋肉は働くことで血液を送り込み、酸素や栄養を補給しています。
しかし筋肉を使いすぎると膨らんで血管を圧迫し、血流が悪化します。
例えるなら、流れがせき止められた川が濁るように、血流が滞ると筋肉に疲労物質が溜まってしまいます。
このような筋肉の疲労は体のどこにでもおこることですが、普通なら一晩ぐっすり睡眠をとることで次の朝には疲れがリセットされます。
しかし、デスクワークや長時間の運転など、同じ姿勢を続けてしまうことは首や肩の筋肉に負担をかけてしまい肩こりの原因になってしまいます。
さらに、冬の寒さは、私たちの身体に思わぬストレスを与えます。
寒いときって体がブルブルと震えた経験はありませんか?
これは「シバリング」といって、体温を一定に保つための反応です。
脳にある視床下部(ししょうかぶ)という体温を調節する部分が環境や体内の状態を感知すると筋肉を素早く動かして体温を上げます。
この過程で酸素の消費量は通常より2~8倍になるともいわれるため、筋肉はすぐに疲労してしまいます。
つまり、寒い季節に肩こりが悪化してしまう理由はこのように筋肉が疲労しやすい環境が関係しているのです。
よって冬の肩こり予防には体温を保つことが重要です。
次の章では簡単にできる習慣を紹介します。
寒さによる肩こりから解放される!肩こり改善のための生活習慣
①湯船につかる
温熱効果によって血管はひろがり血流を改善できます。
さらに浮力によるリラックス効果、水圧によるマッサージ効果も期待できます。
40℃のお湯に10~15分ほど浸かるとよいでしょう
(※医師から入浴に関する指導を受けている場合、その指示に従ってください)
②効果的な重ね着の工夫
首・肩・背中を重点的に温めることで、筋肉の緊張を和らげます。
ただし、厚着しすぎると体の動きが制限され、逆効果です。
保温効果の高い薄手の肌着やカーディガンなどで体温調節しやすい服装がおすすめです。
③肩・首のストレッチ
寒いと体が自然に前かがみになり、背中が丸くなってしまいますよね。
この姿勢は、体を縮めて熱を保とうとする生理的な反応です。
しかし、この状態では胸や肩甲骨周りの筋肉が緊張してしまい、肩こりの原因になってしまいます。
次の章で紹介するストレッチを行うことで肩こりを解消することができます。
肩こりがひどくなる前に知っておきたい!簡単にできる肩こり解消ストレッチ
1.胸張りストレッチ
①まず、背筋をしっかりと伸ばします。
②肩甲骨を意識して、それを中央に寄せるようにします。
③この寄せた状態を3秒保持します。
2.タオルで頭を後ろに押す
①タオルを両手で肩幅より少し広めにで持ちます。
②タオルを頭の後ろに回して固定します。
③頭でタオル押し付けます。
※このとき頭は動かないようにタオルで固定してください
3.肩をすくめる
①胸を少し張った状態で始めます。
②肩を耳に近づけるように上に持ち上げて3秒保持します。
③その後、肩をしっかりと下まで下し、力を抜きます。
これらのストレッチを5~10回ほど朝と夜に行っていただくと効果的です。
紹介した方法をご自身に合った形で試してみてください。
また、このブログのことを取り組んでもよくならない時は、他にも原因があるかもしれません。
そんな時は、下記LINEのURLから相談も可能です。
このブログが皆様のお役に立てば幸いです。
(監修 理学療法士 廣畑 駿也)