「最近デスクワークが多くて肩こりがひどくなった。」
「寝ても疲れがとれない。」
こんな悩みを抱えていませんか?
このブログでは、肩こりでお困りの方への施術経験をもとに、その原因と予防法をお伝えします。
はじめまして。理学療法士の廣畑です。
先日、30代女性で、一日何時間もパソコンの作業されており、急に肩こりがひどくなった方がいらっしゃいました。
日頃から肩こりに悩まされながら家事や育児をこなしていたとのことでしたが、最近はお子さんを抱っこするのもつらくなってきたとのこと。
仕事・家事・育児で時間に追われながら、寝ても疲れがとれないと不安になってしまいますよね。
何とかして症状を和らげ、すっきりしたい様子でした。
このたびのブログでは30代女性の肩こりの原因と予防法をご紹介します。
このブログが、同じような悩みを持つ皆さんの助けになれば嬉しいです。
30代女性に多いひどい肩こりが多い理由を解説
「なんだか以前より肩が凝るようになった…」
「疲れもとれない…」
30代女性の多くの方が肩こりにお悩みなっているという声をよく聞きます。
実はその理由にはライフスタイルの大きな変化があります。
まず、仕事面では、プロジェクトリーダーやマネージャー、後輩の指導といったと責任ある立場になることが多くなってきますよね。
役職に就く機会が増え、それに伴いストレスも増加してしまうかもしれません。
また、プライベートな面でも大きな変化が多く、特に結婚や出産、育児という新たな役割が加わることで、生活リズムが大きく変わってしまいますね。
Job総研による「2022年 女性のワークライフ実態調査」では、以下の結果が報告されています。
・全体の71.5%が結婚後「共働きを希望」と回答
・「結婚、出産をしても働きたい」と回答した人が7割超
・仕事と家庭の両立に「不安あり」と回答した人が78.5%
(参考:2022年 女性のワークライフ実態調査を実施しました – Job総研)
2022年の平均初婚年齢は29.5歳という統計があり、30代になると、まさに人生の転換期とも言えますね。
実は私の妻も出産してから、生活リズムが変わったことでひどい肩こりになって、夜しっかり寝たと思っていても疲れが抜ききれないことがありました。
「仕事と育児の両立って、想像以上に大変…」
多くの方がこう感じているのではないでしょうか。
ストレスが体に与える影響
体には自律神経といって、体の内部環境を調整する重要な仕組みがあります。
主に以下の二つの部分で構成されています。
交感神経: 体を活動的にする「アクセル」の役割
・ストレスの時や運動時に活発になります
・心拍数を上たり、呼吸を速くしたりします
副交感神経: 体をリラックスさせる「ブレーキ」の役割
・休息の際に活発になります
・食べ物の消化を促したり、心拍数を落ち着かせます
体の中でこれらの神経は絶妙なバランスで24時間365日休むことなく働き、いわば「縁の下の力持ち」になっているのです。
しかし、ストレスや疲労が蓄積すると、このバランスが崩れやすくなります。
車が険しい坂道を上り続けていると、あっという間にガソリンがなくなってしまいますよね。
仕事のプレッシャーや家事・育児というのは、まさにアクセルを踏みっぱなしでエンジンがフル回転してしまっている状態です。
また交感神経が働きっぱなしになっていると、副交感神経への切り替えがしにくくなりリラックスできなくなってしまいます。
体の緊張が高まったことで肩こりといった症状が現れやすく、さらには疲れもとれにくくなってしまうのです。
デスクワークによるひどい肩こりと自律神経への影響
デスクワークは現代社会では避けられない仕事のスタイルですね。
でも、長時間同じ姿勢を保つことで、知らず知らずのうちに肩や首に大きな負担をかけてしまっています。
特に注目したいのは、背中が曲がった「猫背」姿勢で、これが自律神経に与える影響です。
猫背になると、まるで傘を半分しか開かないような状態で、肋骨(ろっこつ)が垂れ下がって、肋骨や胸の骨などで作られた胸郭(きょうかく)が十分に広がれなくなってしまうんです。
呼吸には、この胸郭の動きが欠かせません。
胸郭が大きく動くことで、肺に十分な空気を取り込めるようになっています。
ところが、猫背だと胸郭が窮屈になって、呼吸が浅くなってしまいます。
すると、体の"アクセル"役である交感神経が優位になり、全身の筋肉がギュッと緊張状態に。
その結果、筋肉が固まってしまい、血管を圧迫してしまうのです。
体に栄養や酸素を届けるには、血液の巡りがとても大切です。
でも、筋肉が緊張していると、それが難しくなってしまいます。
これは、散水ホースを踏んでしまって水の流れを止めてしまっているようなもの。
血液の流れが悪くなると、筋肉や関節に十分な栄養や酸素が届かず、老廃物もたまってしまい余計に肩こりにつながってしまいます。
これを予防するためには姿勢改善のためのストレッチなどの予防法を実施することが重要です。
肩こり解消のための簡単ストレッチなど予防法を紹介
ここからは、肩こりを予防・解消するための具体的な方法をご紹介します。
湯船に浸かる
お湯の温熱効果により、筋肉の緊張がほぐれ、血流が改善されます。
特に、肩まで浸かるようにして10~15分程の入浴がおすすめです。
入浴中や入浴後に、首や肩をゆっくりと動かすことで、さらに効果が高まります。
リラックス効果も期待でき、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。
適度な休憩
デスクワーク中は、30分~1時間に1回は小休憩を取りましょう。
同じ姿勢はできるだけ避けて、立ち上がって背伸びをするなどをして体を動かしてみましょう。
これらの簡単な動きでも、凝り固まった筋肉をほぐし、血流を改善する効果があります。
同時に、気分転換にもなり、集中力の回復にも役立ちます。
深呼吸
ゆっくり呼吸をすることは、副交感神経を優位にすることができリラックスに効果的です。
夜寝る前など、時間があるときは以下の方法で3~5分ほど行ってみてください
・仰向けで立膝の状態になります
・まず息をはきます
・息をゆっくり吸いながらお腹を膨らませます
・ゆっくり息をはきながらお腹を凹ませる
胸を張る
最後に紹介するのは、猫背を予防するためのストレッチです。
①まず、背筋をしっかりと伸ばし、正しい姿勢を取ります。
②肩甲骨を意識して、それを中央に寄せるようにします。
③この寄せた状態を3秒維持します。
これらの予防法をぜひ実践してみてください。
また、このブログのことを取り組んでもよくならない時は、他にも原因があるかもしれません。
そんな時は、下記LINEのURLから相談も可能です。
このブログが皆様のお役に立てば幸いです。
(監修 理学療法士 廣畑 駿也)